ランニングを始めて少しずつ自分を追い込めるようになってきたり、久しぶりに走ったりしたとき、必ずやってくるのが「筋肉痛」や「関節の痛み」です。
そんな時、誰もが考えるのが走った後のアフターケアや日々の練習方法。私も初心者の頃、よかれと思ってやったことで見事に大失敗の罠にハマった経験があります。今でもたまにやってしまう、笑える(当時は必死な)リアルな失敗談を3つお届けします。
失敗その1:CMの描写に釣られて「たっぷり塗りまくる」湿布 the 罠
テレビを見ていると、塗るタイプのシップ剤の魅力的なCMが流れてきますよね。あの、塗った箇所から成分がじわーっと筋肉に染み込んでいくような素晴らしい描写。あれを見ると、ついついつられて買ってしまいます。
当時の私は、ランニングの姿勢のせいか、走ると足だけでなく腰や背中もすごく疲れていました。そのため、「しっかりケアしよう!」と、買ってきた塗る湿布を腰や背中にこれでもかとたっぷり塗りまくっていたのです。
事件が起きたのは、たっぷり塗り込んだ翌日のことでした。
私は外仕事をしているのですが、動いているうちにシャツがじわじわと汗ばんできました。すると、昨日たっぷり塗ったはずの腰や背中に、何やら怪しい「ほてり」を感じ始めたのです。
「まぁ、そのうち収まるだろう」とそのまま放置していました。しかし、ここからがいよいよ本番です。水分を得た湿布成分が、まるで火がついたかのように猛烈にヒリヒリと主張を始めました。
ご存知の方も多いと思いますが、基本的に「湿布薬と水(水分)」は出会ってはいけないご法度の組み合わせです。
前夜に塗った成分は、翌日までバッチリ肌に残っていました。そこへ仕事の汗が噴き出したことで、残っていた湿布成分と見事に反応。
・ 汗が出る ➔ 湿布薬が反応して激しくヒリヒリする
・ 痛烈なヒリヒリ感に襲われる ➔ 焦って冷や汗が出る
・ 変化した冷や汗が出る ➔ さらにヒリヒリが加速する
という、恐ろしい地獄の悪循環が完成してしまいました。現場で一人、声にならない悲鳴を上げるハメになったのは言うまでもありません。
ちなみに、この失敗グセは未だに抜けてません、たまにやってしまいます。本番で今まで使ったことのない、冷却兼鎮痛スプレーを足首に、かけてしまい、しばらく走って悶絶し始めたこともあります。
失敗その2:私はこれが大嫌い。ストレスだらけの「街ラン」と消えた小銭
筋肉痛を乗り越え、練習のためにいざ近所の「街ラン」に繰り出してみる。これも初心者ランナーが必ず通る道ですが、私は正直、街ランが嫌いです(笑)。
いざ走り始めると、とにかく信号待ちが結構イライラして集中力が切れます。
さらに歩行者や自転車も多く、結構な障害になります。もちろん自分のランが他者の通行の妨げにならないよう、周囲を確認しながらコース取りやペース調整は必要なのですが、やっぱり気を遣います。
おまけに歩道の縁石で足を挫きそうになったり、車の排気ガスも気になったりと、街ランはストレスの宝庫です。
そんな街ランで、決定的な事件が起きました。
「きっと途中で喉が渇くだろうな」と思い、ズボンのポケットに家の鍵と、自販機やコンビニ用の小銭をジャラッと入れて走り出した時のことです。
走っている最中、ポケットの中で鍵や小銭が激しく暴れ狂っていました。
しばらく走り、「あ〜喉乾いたな。何飲もうかな」と、ちょっとウキウキしながらコースの途中にあるコンビニにピットイン。
レジに向かおうとして、ハッと気づきました。
ジュース用に持ち歩いていた、肝心の小銭がどこにもないのです。
走っている間の激しい上下運動で、ポケットからすべて綺麗に飛び出していった後でした。私のウキウキ感は見事に崩壊。あのとき落とした小銭たちは、きっと今も練習コースのどこかに散らばっていることでしょう……。
失敗その3:テンションが上がって「坂ダッシュ」での肉離れ自爆
少しずつ走れるようになってくると、自分の限界を試したくなったり、妙にテンションが上がったりする瞬間が訪れます。
そこで初心者がつい手を出してしまうのが、全力疾走や坂ダッシュです。
坂ダッシュをすると、なんとなく足腰が「仕上がってくる気」がして、ついつい走る本数や強度を上げてしまうんですよね。
「あー、今めちゃくちゃ鍛えられてるわー!」
そう思った瞬間でした。ももうらが「ブリンッ」と音が鳴って、激痛が走ったのです。
実際には耳に聞こえる音は鳴っていないのかもしれません。しかし、体の中では確実に「ぶりん」ってなっています。そう、恐怖の肉離れです。
もう痛くてまともに走れず、ケンケンしながらゆっくり太ももを曲げ伸ばししてみますが、もうダメです。完全に筋肉が傷んでいるのが自分でも分かります。
「本番の大会までもう少ししかないのに、やってしまった……」なんて絶望したこともありました。大人になってしばらくぶりの運動で、決して無理をしてはいけませんね。子供のころの動ける体は、やっぱり特別だったのです(笑)。
失敗その4:欲が出すぎて職場で自爆!「日常すべてがトレーニング」の罠
フルマラソンという未知の領域を意識して日常生活を送っていると、何かと日常のあらゆる行動をトレーニングに結びつけたくなってしまう、ランナー特有の「欲」が出てくるんですよね。
駅やオフィスでは当然のようにエスカレーターを避けて階段を使い、信号待ちのちょっとした時間ですらかかとを上げ下げする「カーフレイズ」を地味にやってみたり。そこまではまだ可愛いものなのですが、私の場合は仕事中に重い荷物を運ぶチャンスが巡ってきたときに、その欲が暴走してしまいました。
書類がギチギチに詰まった段ボールや、ずっしり重い部品の入った箱などを見つけると、台車も使わずに「よし、これをつき手で運んで足腰と持久力を鍛えてやろう!」と、自給自足の筋トレを始めてしまうのです。
しかも、徐々にその負荷に体が慣れてくると、持つ重さをさらに増やしてみたり、わざとキビキビと大股で動いて負荷を高めようとしたりして、完全に調子に乗っていました。
そして、最悪の油断をした瞬間にそれはやってきます。
荷物を持ち上げた瞬間、腰の奥で「ピキッ」と嫌な痛みが走るのです。そう、悪夢のぎっくり腰です。
やってしまえば、もうおしまいです。まず腰をまっすぐ伸ばせないし、まともに立つことすらできません。あまりの激痛に職場でフリーズしていると、同僚から「あれ、TNさんどうしたんですか?急にテンション下がってますけど……」と心配そうに声をかけられます。
「あ、大丈夫、大丈夫……!」
必死のパッチで平気なフリをして空返事を返しますが、心の中は全然大丈夫じゃありません。「今1ミリも歩けないんだけど。ていうか本番のフルマラソン、これ本当に走れるの!?」という、凄まじい不安と焦りが頭の中をぐるぐると逡巡し始めます。
大会が迫っている時期のぎっくり腰の絶望感は、本当に生きた心地がしません。安静にしてなきゃいけない、でも仕事に行かないと、でも練習はできない、筋肉や持久力も落ちていく気がする、、、大人になってしばらくぶりの運動や日常生活で、決して妙な欲を出して無理をしてはいけませんね。
まとめ:失敗を乗り越えて「自分のスタイル」に気づく
ランニングで少しずつ走れるようになり、色々と工夫や挑戦を始めた初心者ランナーの頃に私がハマった痛い罠たちでした。
- 湿布の塗りすぎで翌日の汗で大炎上
- 街ランのせいでストレスを溜め、ポケットの小銭を全滅させる
- テンションに任せて坂ダッシュし、ももうらを「ブリン」と肉離れさせる
- 重たいモノの運搬をトレーニング代わりにしてぎっくり腰を発生してしまう
こうした数々の痛い失敗があったからこそ、「ポケットの中で物が暴れないマルチポケットパンツ」という神ギアの偉大さに気づき、街ランのストレスや無理なダッシュを回避できる「市民体育館での車載ローテーション作戦」という最強のルーティンへと行き着くことができたわけです。
スポーツ全般に言えることだと思いますが、マラソンも例に漏れず、怪我をせずに継続して能力を伸ばして行くのはかなり難しいことだと思います。ただ、そこで気持ちを落とす必要はありません!
失敗は成功の母。そこから何かを学べてラッキーくらいの気持ちでいましょう!皆さんも塗る湿布の量、ポケットのチャック、そして突発的なダッシュやついでにスクワットの誘惑には、くれぐれもご注意ください!

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