レース前日、ゼッケンを受け取るために大通公園へと向かいました。
会場はボランティアの方々やブース出展の方、そしてすでにやる気満々のランナーたちで非常に賑わっています。
競技用ストップウォッチのブースでは、目標タイムのパネルと一緒に写真を撮る人の列ができており、他のブースでもサプリメントやギアを吟味する人、協賛企業の商品を買う人でごった返していました。
こうした大規模な大会の雰囲気を前日から味わうのは初めての経験で、純粋に楽しかったです。「5万円の宿泊プランだしな……」という複雑な思いも、この熱気のおかげで「事前受付パターンも悪くないな」と思えるようになっていきました。
夕方、応援に来てくれる家族に一度別れを告げて、大通りのホテルへチェックイン。
途中のコンビニで、カーボローディング(エネルギー補給)のために豚汁うどん、バナナ、ゼリー、スポーツドリンクを買い込み、静かに夜を過ごしました。
「4丁目スタート」のはずが、待機場所は「8丁目」
当日の朝。緊張のせいかあまり眠れず、朝4時くらいに目が覚めてしまいました。
ぼんやりした頭でお湯を沸かし、買っておいたカップ麺などを少しずつ胃に入れていきます。大規模な「マンモスマラソン」ではトイレの大混雑が定番なので、なるべくホテルの部屋で済ませておくことにしました。これは前泊して本当に良かった点です。
午前7時半頃、ホテルを出発してスタート地点へ。
北海道マラソンを走るサブ5狙いのランナーは、だいたい後ろのブロックからのスタートになります。公式なスタート位置は「大通4丁目」なのですが、私たちが並ぶ待機場所ははるか後方の「8丁目」あたりでした。
号砲が鳴っても、スタートラインは遥か先。ようやく自分のブロックが動き出してからスタート地点にたどり着くまでに、すでに結構な距離を走らされることになります。「スタートする前に体力が削られていく……」と、少しもったいない気持ちになりました。
最初の6キロほどは、大混雑に加えて坂やコーナーが多いコースです。
ここでは絶対に怪我をしないこと、そして息切れしないことを最優先にし、あえてペースをキロ7分まで抑える作戦を取りました。
高架の線路を越えて10キロ地点を通過。
まだまだ体力的には余裕があり、作戦通り順調な滑り出しでした。
18キロ地点の焦りと、ハーフでの救い
コースはどんどん北上し、気づけば18キロ付近。
持参していたジェルを頬張りながら、ふと手元の時計に目をやりました。
「……あれ? ペースが全然上がっていない」
少し焦りが生まれます。かといって、ここで無理にペースを上げられるほどの余裕があるわけでもありません。もどかしさを抱えたまま、レースは中間地点(ハーフ)へと差し掛かりました。
すると、沿道の向こうについに家族の姿を発見。
見ると、手作りの応援うちわにはキラキラしたボンボンまで付いていて、想像以上のハイクオリティです。
声援とともに、スポーツドリンクやゼリーの差し入れを受け取りました。家族の顔を見て、話をしただけで、それまでの焦りが一気に吹き飛ぶのが分かります。
応援をもらったテンションで、私は再び元気よく走り出しました。
「いける。こっからしっかり巻き返せば、サブ5にギリギリ引っ掛かるはずだ!」
真夏の太陽が照りつける中、私の心はまだ折れていませんでした。あの大通りへと続く「新川通りの本当の恐ろしさ」を知るまでは。

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